仕事終わりのビール
今日は,
のように,何かを頑張った後のご褒美が,脳にどんな風に影響を与えているのかを,最新の脳科学論文を元に分かりやすく解説します.
ビールに限らず,
- お菓子
- ゲーム
- 趣味
なんて,自分へのご褒美になら何でも使えるテクニックで,今回のお話を応用すると,同じ物を食べた時に,より幸福感を感じる事ができるようにもなります.
是非,最後までこの記事を見て,人生をより幸せに感じるテクニックを知って,幸福な生活を目指しましょう.
申し遅れました,僕はバーチャルサイエンティストの卵のRue(るー).
普段は大学の博士課程で脳科学を研究している,現役の脳科学者の卵です.
論文などの確かな情報を元にした,信頼できる脳科学・心理学の情報を皆さんに,詳しくわかりやすくお伝えしています.
YouTubeでも活動してますので,文字ではなく動画で内容を知りたい人は是非こちらをチェックしてみてください.
頑張った後のご褒美の最新研究
今日紹介する,頑張った後の報酬はより嬉しく思うという研究は実は日本の玉川大学の脳科学研究所で実施された研究で,2年前にあの有名学術雑誌,Nature Communications で報告された最新論文です.
この研究は,人ではなくニホンザルを用いた実験なのですが,
ということを示しています.
実験は,
- 何をしなくてもジュースをもらえる
- 簡単な課題をクリアするとジュースをもらえる
の2種類にから構成されており,それぞれの課題を終えて,ジュースを飲んだ時,報酬に関わる機能を持つ,脳のドーパミンニューロンを計測したという実験です.
その結果を見てみると,猿は明らかに課題を嫌ってはいますが,課題の後に得られる報酬については,ジュースの量はどちらも同じなのに,課題を行った後の報酬の方により価値を感じていたっという結果だそうです.
人間に置き換えると,
- お仕事するより,一日中だらだらしたい
- けど,ビールはお仕事終わりのほうがおいしい
ってわけですね.
記憶力も変わる!?
また,この簡単な課題と難しい課題の直後に問題を出して,その問題に正解したらご褒美として,ジュースを与えるという実験を追加で実施してみたのですが
- 簡単な課題を解かせたとき
- 難しい課題を解かせたとき
どちらが学習効率が高かったでしょう.
正解は難しい課題のあとに問題を解かせた時なんです.
確かに,簡単な課題のようにぼーとしている時よりも,IQテストみたいに頭を使ったテストの直後の方が,集中して覚えられそうですよね.
なので,何かを暗記しようとするときに,いきなりすぐ始めるのではなく,頭をちょっと使う問題を解いてみてから,暗記を始めると,今回のように難しい課題の後の問題という状況を作れるかもしれませんね.
最大の幸せを感じるご褒美
以上が今回の仕事終わりのビールがうまいっってことを証明した研究でした.
それじゃ,今日のこの研究のまとめとして,どういう生活を送れば,より大きな幸せを感じながら生きることができるのか一緒に考えてみましょう.
例えば,
さて,どうやって食べたらいいのでしょう??
この動画をここまで見てくださった皆さんはご存じの通り,
- チョコレートを食べる直前の行動をめちゃめちゃ頑張る!!
といいわけですね!!
例えば,仕事とか勉強とか,そういったものをめちゃめちゃ頑張ることで,普通にチョコレートを食べるよりも,ずっと美味しく感じるようになるわけです.
チョコレートに限らず,ビール,お酒,食べ物,ゲームなどの楽しい時間など,自分がご褒美だと感じる物であればすべて,直前に大きな努力をすることで,より一層幸せを感じることができるようになるかもしれません.
また,さっきのチョコレートの例で,直前に仕事とか勉強を頑張ると良いという話でしたが,自分が楽しみにしているご褒美の直前に大きな努力をしている場合,その学習速度は通常時よりも大きくなるという結果も出てましたよね.
特別なご褒美の前には,特別重要な仕事や勉強をすることで,これらの学習効率が向上しますし,ご褒美自体の満足感もすっごく大きくなるので,いいことづくめです.
是非この脳科学の最新の研究結果を利用して,皆さんの学習効率と幸福感を大きく向上させてみてください.